「コロナ差別」をなくすために 私たちができること

全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が長期化し、昨年から不安や恐怖が続いています。
そんな中、誤った情報や誤解・偏見により感染者、医療従事者、またこれらのご家族など特定の人々への差別やいじめが深刻化しています。
今回は、実際に報告された事例を見ながら、私たちが「コロナ差別」をなくすためにできることをお伝えします。
 

・偏見や差別防止の規定があります!

みなさんは、新型コロナウイルス感染症に関連した差別や偏見を防止するための規定があるのを知っていますか?

令和3年2月3日、「新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律」が成立し,感染者やその家族、医療従事者等の人権が尊重され、差別的な取扱いを受けることのないよう、偏見や差別を防止するための規定が設けられました!

例えば、感染者等であることを理由とする不当な差別的取扱いや名誉又は信用を毀損する行為、権利利益を侵害する行為を行なった場合、法的責任が伴います。

・どんなことが起こってるの?

ここからは、実際に新型コロナウイルス感染症に関して報告された差別的取扱いを一部ご紹介します。

▶︎感染したことを理由に解雇された。

▶︎回復しているのに、出社を拒否された。

▶︎感染者が発生した学校の学生やその家族に対して来店を拒否した。

▶︎感染者個人の名前や行動を特定し、SNS等で公表・非難した。

▶︎病院で働くパパママの子どもが、保育園等の利用を拒否された。

▶︎無症状・無自覚で訪れた店舗から謝罪や賠償を強要された。

他にも、感染者の自宅に石が投げ入れられたり、特定の国の人々に対してタクシーが乗車拒否されたり、宅配業者の配達員が「コロナを運ぶな」と除菌スプレーをかけられたりなど、新型コロナウイルスによる差別やいじめの事例は数多く報告されているそうです。

・差別や偏見が生まれる理由

日本赤十字社は、【見えない敵(ウイルス)への不安から、特定の対象を見える敵とみなし嫌悪の対象としてしまう。その結果、偏見や差別をして遠ざけることでつかの間の安心が得られる】としています。

新型コロナウイルスに対する正しい知識を持たないことから、過度に不安や恐れを抱いてしまい、過剰な行動に走ってしまうそうです。

「家族を感染から守りたい」という気持ちで行った行為や会話の中の何気ないひとことが、人々への攻撃になってしまうことがあります。
苦しむ必要のない人を苦しめたり傷つける言動はやめて、互いに思いやりを持ち、正しい情報に基づいて行動しましょう!

・私たちができること

では、私たちが差別や偏見を防ぐためには、どうすれば良いのでしょうか?

1.正確な情報を!

テレビのニュースやSNSなど様々なメディアから情報が入ってきますが、その情報全てが正しいものとは限りません。
中には、新型コロナウイルス感染に便乗したデマや詐欺などもあります。間違った情報を拡散してしまうと、不安を煽り差別や偏見を強めてしまうことになります!!

新型コロナウイルス感染症に関する正しい知識や情報は日々変わってきますので、最新の正しい情報を取り入れるようにしましょう!

○信頼できる正しい情報を!

▶︎新型コロナウイルス感染症対策(内閣府)
▶︎新型コロナウイルス感染症について(厚生労働省)

2.差別的な言動に同調しない!

根拠のない話や、差別偏見を助長するような行動はしないようにしましょう!助長、同調することで、差別が広がることになります。

・恐るべきは、ウイルスです!

間違えてはいけないのは、敵はウイルスだということ...。

最前線で戦う医療従事者を始め、感染し治療を受けている人、生活を守るために働いている人、ステイホームで在宅ワークをしている人...みなさんがそれぞれの場所で感染拡大しないように頑張っています。

自分の言葉や行動が差別や偏見につながっていないか、今一度考えてみましょう。
悪意がなかったとしても、人権侵害につながることもあります。
正しい知識と情報をもとに行動し、新型コロナウイルス感染症から、自分を、家族を、みんなを守ることに繋げていきましょう!

●参考
・法務省「新型コロナウイルス感染症に関連して」

・日本財団ジャーナル

こどもトリニティネット

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